2010年8月31日 (火)

造林の計画

本日、ある山林所有者の訪問を受けました。
来年度以降に樹木の全く無い土地に植林をする計画とのこと。
それで、隣接するこちらの所有している山林を通過させて欲しいというお願いでした。

航空写真を持参してきたので、それを拝見しました。
通過予定のこちらの土地には、樹があまり生えていません。
これなら、林内を重機が通過しても問題はないでしょう。

しかしです。
せっかく通り道ができるのでしたら、これを軸にしてこちら側でも植林をするのはどうでしょうか。
打ち合わせ中にこれを思いつきました。後日、森林組合に相談してみます。
効率よく作業するにこしたことはないですからね。

2010年8月27日 (金)

造林地調査3~ミズナラ3年生

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一般的に植樹されるのは針葉樹が多いのですが、このミズナラは広葉樹です。
生育スピードが遅く、最初のうちは横に広がるような生長をしますので、樹高が高くなるまでにはしばらくの時間がかかります。
幸いにして苗木は順調に生育していますので、丁寧に育てていきたいと考えています。

なお、ここは土地自体が狭く、植林面積はごく小さいものです。
ここは経済林としてはは考えていません。環境林を目標としています。
浜風の影響をまともに受ける場所ですので、耐性のあるミズナラを植えて最低限の手入れだけはします。
数百年後には良い森になることを期待しています。

2010年8月23日 (月)

8月13日の造林地調査1の記事について

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8月13日の記事に、雑草が伸びているので再度下刈を行うと書きました。
そして、これが下刈後の写真です。

同じ場所の写真ではないので、単純な比較にはなりませんが、雑草が短く刈られているのが写真からわかると思います。
これで、今年はこの造林地も安心です。

写真には、奥のほうに所有者の違う山林が映っていますね。
これは、最近に人工林を伐採して、植林しなおした林地です。
収穫時期に達した人工林を伐採し、もう一度造林するスタイルは、日本の林業の主流の考え方ではあります。

2010年8月17日 (火)

造林地調査2~アカエゾマツ4年生

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同じ山林の、別の斜面に植えたアカエゾマツです。
こちらは、先日紹介したアカエゾマツより1年後に植えられています。

ですが、こちらのほうがかえって生育が良いぐらいです。
枯れた苗木も見られませんでした。非常に林地として恵まれた場所のようです。

写真を見ればおわかりかと思いますが、植林した場所に草があまり生えていません。
元々、そういう土壌であったようです。
でも、造林したアカエゾマツはきちんと育っています。面白いですね。
将来的にここが豊かな森林に回復すれば、ここにも下草が生えてくるのかもしれません。

2010年8月13日 (金)

造林地調査1~アカエゾマツ5年生

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先日、これまでに手がけた造林地の調査を、森林組合の担当者と行ってきました。
まず最初に見たのは、アカエゾマツ造林地です。林齢は5年生です。

写真だとややわかりにくいですが、植栽した苗木がそのまま大きくなっています。
人工造林と言えども、植えた苗木がそのまま根付くとは限りません。
中には、途中で枯れてしまう苗木も出てきます。
この造林地は、100%に近い割合で植栽した苗木が生きています。
大切に育てていきたいですね。

なお、この造林地は一度下刈をしているのですが、また雑草が伸びてきています。
写真の一帯はまだマシなのですが、斜面を下るともっと雑草の勢いが強くなっています。
相談した結果、この造林地をもう一度下刈して、雑草に被覆されないようにします。
一年に2回の下刈を行うので、二回刈りと呼ばれています。

2010年8月 5日 (木)

風邪をひいてました

というか、まだ治りません。咳が止まらない。
今年の夏風邪はえらく長引くようですね。

それでも、めげずに仕事はやっています。
来週は下刈現場の立会いです。雨が降らないといいなあ。

2010年6月22日 (火)

森林と割り箸に関する余話

割り箸の話は前回で終わりましたが、似たような話を思い出しましたので、ここで触れてみます。

魚箱というものがあります。文字通り魚を入れておく箱で、魚屋さんで見ることが出来るはずです。
何年か前に、木製の魚箱を使うことは環境破壊になるのでは、という意見が出たことがあります。
割り箸問題と、視点は同じではないかと思います。

丸太の取引において、正式な等級とは別に「製函材」と呼ばれるクラスがあります。
これは、品質が若干劣るものの、魚函の原料にはなるという意味です。
すなわち、低質材の有効活用という意味合いもあるのです。

そして、環境に配慮して、魚箱は木製から発泡スチロール製に変えよう、という意見が出ました。
さて、これを実行したとして、環境は守られたことになるのでしょうか。

この問題は、木材関係者の説明もあって、結局は実行されなかったとのことです。

2010年6月15日 (火)

割り箸の四方山話(5)

ここまでの考えを簡単にまとめてみます。

私どもの山林経営により発生する丸太を、受け入れてくれる割り箸工場の存在はありがたいものです。
正直なところ、利益の面で考えると、紙の原料になるのと微々たる差しかありません。
それでも、今までに生育した樹木が、求められて出荷し、製品となることが、山林所有者にとっては嬉しいことなのです。

ただ、割り箸の使用が100%環境に優しい行為だと、言い切れない現状であることも認識しています。
割り箸反対派と、正面から対立した意見をぶつけあうのではなく、お互いの主張を出し合って咀嚼し、いい方向に進めていけば何よりと思います。

北海道の某駅の掲示板に、地元の小学校の研究発表で、テーマが割り箸による森林破壊というものがありました。ほんの数年前の話です。
この議論はまだまだ続くものだと思いますが、ひとまずブログの記事は締めさせていただきます。

2010年6月 8日 (火)

割り箸の四方山話(4)

今の林産業の環境では、「割り箸の原料を確保するために森林を伐採する」という考え方は、ほぼ成立しないと言っていいでしょう。
昔はともかく、今の木材価格では、こと国内においては割り箸のために伐採するという考えには、おそらくならないでしょう。

割り箸の原料となる丸太は、山林での造材・造林により出材したものの中から、割り箸として使われそうな丸太を選別して、使用されているはずです。
つまり、主産物ではなく、副産物というポジションなのです。
人工林の間伐作業や、私が取り組んでいる天然林の改良作業によって、出材した丸太から割り箸が作られたとします。
このような過程で生産された割り箸を取り上げて「環境破壊の象徴だ」と言われても、正直言って反応に困りますね。

ただし。

環境破壊と言われても仕方が無いぐらいの山林経営において発生した丸太も、当然のように割り箸の原料となりえるのです。
国内産の割り箸全てが、環境に一切の負荷を与えてはいない、と言い切れないところにも面映いところがあります。

胸を張って、割り箸は環境に優しい! と言えるのなら、何の苦労もないのですがね。

2010年6月 3日 (木)

割り箸の四方山話(3)

さて、現代の林産業の姿はどうなのでしょう。
木材価格の低迷、加工に伴う人件費の諸外国との格差。
様々な要因が重なり、国内で割り箸を製造することは厳しい時代です。
私の住んでいる北海道でも、割り箸工場の数はかなり減りました。

近くに割り箸工場がなくなったため、輸送費が余分にかかります。
また、割り箸用の丸太としての価格も昔より下がりました。
こうなると、割り箸用として出荷できるような丸太が採算割れを起こしてしまいます。
産地によっては、割り箸用として出荷するぐらいなら、紙の原料となるパルプ材として出荷したほうが価格面でマシ、という現象も起きています。

これの繰り返しに加えて、「割り箸は環境破壊の原因」という論調もあり、国内の割り箸産業は先が見えない時代に入って、まだそれを脱していないのかもしれません。
今、日本に入ってきている割り箸は、ほとんどが外国からの輸入品だと思います。

これが、今の割り箸を取り巻く情勢です。
もう少しこの話を続けてみますね。

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